想い

友人に

明日、友人が旅立ちます。 彼と、彼と共にある人に、 想いし、杯を捧げます。 一滴の水だったものは海に注ぐ。 一握の塵だったものは土にかえる。 この世に来てまた立ち去るお前の姿は 一匹の蠅 ― 風とともに来て風とともに去る。 オマル・ハイヤーム『ルバ…

8888から20年

2008年8月8日、今日はビルマにとって特別な日です。 20年前の今日、民主化を求める群衆に対し軍隊が発砲を開始、 これを皮切りに組織的かつ徹底的な弾圧の時代が始まりました。 死者や行方不明者の正確な人数はいまだ明らかにならず、 軍政による深刻な人権…

七月の終わりに

季節は巡り、夏は今。 最後の更新から早二ヶ月もの時が流れてしまいました。 この数ヶ月、珍しく多忙な日々が続いています。 特に七月は論文執筆と韓国での学会発表が重なり、 不器用で怠け者のぼくにとってはなかなか辛い月でした。 自分でも何が起きている…

Global Day of Action for Burma

世界各国のビルマ*1支援団体は5月17日(土)をGlobal Day of Actionと位置付け、 サイクロン被災者の支援と軍政へのより強い働きかけを求める大規模なデモを行います。 英国のThe Burma Campaign UKのウェブサイトによると、 ロンドンではフランス大使館、ア…

サイクロンの被害と軍政による対応の遅れについて

5月2日から3日にかけて大型のサイクロンがビルマ*1を襲いました。 時間が経つにつれ、被害の深刻さが明らかになってきています。 軍政当局の発表によれば、 死者は1万人、行方不明者は3千人を超える見通しとのことです。 また、新華社通信は軍政関係筋からの…

去っていった四月を偲んで

大好きな詩人グールモンの、 大好きな「柊」という詩を。 シモーヌ 太陽は柊の葉の上に笑い、 四月は また帰って来た 僕らと遊ぶため。 四月は 肩に花籠を載せて来る、 四月は 花を野ばらにやる 橡(つるばみ)にやる 柳にやる。 四月は 野の草の間に 一つ一…

語らいの友

一昨日のこと、大学時代からの親友Mさんと上野へ出かけてきました。 小雨降る中、満開の桜を愛でつつ上野公園と周辺をぶらぶら散策。 その後、雨脚が強くなってきたので駅へと戻り、 構内の英国風パブRose & Crownに入ったのが4時頃だったでしょうか。 のん…

ビルマ軍事政権に抗議するTシャツ

作家でクリエーターのいとうせいこう氏が、 ビルマの軍政を批判するためのTシャツを売り出したそうです。 売り上げの一部は衛星放送局Democratic Voice of Burmaに寄付され、 ビルマ*1民主化支援のために使われるとのことです。 デザインはブランド「アンダ…

勝つことよりも、負けないことのために?

全国高等学校体育連盟の理事会と評議会が開かれ、 全国高校駅伝の1区に外国人留学生を起用することが禁止されたそうです。 報道によると、最長の1区にアフリカからの留学生を起用することで、 序盤戦を制して優勝をかっさらう高校が近年増えているのだとか。…

国際母語の日

一日遅れてしまいましたが、 2月21日は国際母語の日(International Language Day)なのだそうです。 言語と文化の多様性や多言語使用を記念するため、 1999年にユネスコが制定した国際的な記念日の一つなのだとか。 Language Logで紹介記事を読み、初めてそ…

賀正

2008年が平和な一年となり、 皆様が健康で楽しく過ごされますよう、 心よりお祈り申し上げます。

クリスマスイブに

明日はクリスマスです。 キリスト教徒の方にとっても、そうでない方にとっても、 楽しく心安らかな時をお過ごしになりますよう、心よりお祈りします。 願わくば、宗教や信条や立場の違いを超えて互いを認め合い、 許し合い、愛し合うことができますように。 …

命日に

家探し始まる!

これまで暮らしてきたフラットの大家さん一家が郊外に移ることになりました。 それに伴ってこのフラットも売りに出さなければならないので、 申し訳ないが、引っ越し先を決めて春ごろまでに出てほしいとのこと。 そんなわけで、急遽新しい家探しが始まってし…

全ビルマ僧侶連盟(ABMA)の声明

全ビルマ僧侶連盟の声明がビルマ情報ネットワーク(BurmaInfo)のサイトに掲載されています。 aoiume198さんの青梅日記 aoiume diaryで紹介記事を拝見し、いろいろ考えさせられました。 全ビルマ僧侶連盟(ABMA)は声明を出し、国連安保理でビルマに対する決…

ビルマ-4

世界中で非難の声が上がる中、 ビルマ*1のデモは再び恐るべき暴力によって鎮圧されてしまいました。 国内に対しては恐怖政治によって民衆の声を封じ込め、 国際社会に対しては孤立政策によって自身の安全を守ろうとする、 軍政のやり方があらためて見て取れ…

ビルマ-3

日本人ジャーナリストの長井健司氏と見られる男性が、 ラングーン*1で射殺される場面をとらえた映像を観ました。 至近距離から撃たれる様子が生々しく映し出されていて、 大変痛ましくショッキングな映像です。 注目すべき点は、 発砲した兵士が彼を外国人と…

ビルマ-2

英語では、思がけないけない災難に見舞われることを 「to be in the wrong place at the wrong time」と言います。 直訳すれば、「よくない場所へ、よくない時に行ってしまう」ということでしょうか。 ビルマ*1でジャーナリストの長井健司氏が殺害されました…

ビルマ

ビルマ*1で軍事独裁政権に対する大規模なデモが続いています。 発端となったのは石油価格の大幅な引き上げとそれに伴う物価の急激な上昇で、 これに抗議するデモが暴力的に解散させられたことで一気に緊張が高まったようです。 10日ほど前には人々の崇敬の的…

地下鉄スト

えーっと。昨夜からロンドンの地下鉄が、 Jubilee LineとNorthern Lineを除いて全線ストップしています。 大規模なストライキで、最悪なら金曜日まで続く可能性があるそうです。 えーっと。いまいちよく分からないのですが、 地下鉄の管理会社Metronet Rail…

夏至

昨日は夏至でした。 ここロンドンでは昨日の日の出は4時43分、 日の入りは21時21分で、 日照時間は16時間38分24秒だったそうです。 昨夜は夕食を終えたのが22時くらいだったと思いますが、 その頃になってようやく表が暗くなってきました。 こちらの夏はとに…

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

The Beatlesの8番目のアルバム、『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』。 歴史的名盤と評されるこのレコードが、先ごろ誕生40周年を迎えました。 全体の構成を一つのショウに見立てた史上初のコンセプトアルバムであり、 収められた音楽の新しさ、録音…

一週間の「一時帰国」を経て

土曜日の晩にロンドンへ戻ってきたのですが、 アイルランドぼけのせいか、少々ぼんやりしています。 なんというか、なにか大切なものを置いてきてしまったような、 あるいは、なにか不思議なものを連れてきてしまったような、 うまくことばにできないのです…

北京首都国際空港での出来事

日曜日の夜に無事ロンドンに到着しました。 合計13時間半という長旅だったため多少疲れましたが、 フライト自体は快適で、大きな遅れもありませんでした。 利用した中国国際航空(Air China)は、 機内食は可もなく不可もなくといったところでしたが、 客室…

訃報:Boris Yeltsin氏

ロシアの前大統領Boris Yeltsin氏が亡くなりました。 ご冥福をお祈りします。 世界情勢に関心を持つようになった頃の各国の指導者たちが、 政治の表舞台を去り始めたのが数年前のこと。 最近は、彼らの訃報を耳にするようになってきました。 時代は移り、世…

今回の事件を受けて想うことを、手短に

アメリカで、ドイツで、イラクで、ロシアで、日本で、 世界中で、学校や大学を標的にする事件が後を絶ちません。 それがどこであれ、恐ろしく痛ましく悲しい事件であることに変わりはありません。 しかし、学びの場で、知性の庭で、このような出来事が頻発す…

ヴァージニア工科大学で起きた銃乱射事件について

アメリカのヴァージニア工科大学で何者かが銃を乱射する事件が起こりました。 報道によれば、20人から30人が死亡し、多数が負傷したということで、 これは1999年のコロンバイン高校銃乱射事件を上回る惨劇ということになります。 ここまで書いて、 死傷者の…

命日に

親愛なるKurt Cobain。 あなたが亡くなってから今日で13年になりました。 Nirvanaのボーカリストであり、ギタリストであり、 作曲家であり、作詞家であったあなたは、 1994年4月5日、27歳の若さでこの世を去りました。 親愛なるKurt Cobain。 あなたは虚無感…

帰国から14年

アイルランドから帰国して今日で丸14年が経ちました。 日本に戻った時のぼくは14歳でしたから、 それまでの人生とそれからの人生がちょうど同じ年数となったわけです。 アイルランドで過ごした日々は、ぼくの人生を大きく変えました。 魂の半分をかの地に残…

『最終兵器彼女』

『最終兵器彼女』を読みました。 真夜中に読み始めて読破したのが明け方の5時過ぎ。 くたくたになってベッドに倒れこんだ時、 表では世界の終わりのような嵐が吹き荒れていました。 北海道の田舎町。 高校生のシュウジとちせ。 不器用な恋。 ある日始まった…