文学

去っていった四月を偲んで

大好きな詩人グールモンの、 大好きな「柊」という詩を。 シモーヌ 太陽は柊の葉の上に笑い、 四月は また帰って来た 僕らと遊ぶため。 四月は 肩に花籠を載せて来る、 四月は 花を野ばらにやる 橡(つるばみ)にやる 柳にやる。 四月は 野の草の間に 一つ一…

秋晴れ

昨夜は雨が降っていたのですが、 今日はからっと晴れて素晴らしい天気になりました。 秋の晴天といえば、ぼくはきまってこの詩を思い出します: 秋は喨喨と空に鳴り 空は水色、鳥が飛び 魂いななき 清浄の水こころに流れ こころ眼をあけ 童子となる 多端紛雑…

Half of what I say is meaningless

上の記事を書いた後、 "Half of what I say is meaningless"で検索してみたところ、 この有名なフレーズに典拠があることが分かり、驚きました。 オリジナルはレバノンの詩人Kahlil Gibranの "Sand and Foam"という作品に収められた次のことばだとか: Half …

『ルバイヤート』

11世紀ペルシャの詩人オマル・ハイヤームが著した四行詩集『ルバイヤート』。 前々から気になってはいたのですが、ロシアのプーチン大統領の愛書と知り、 なんとなく興味を惹かれ、今夜始めて読んでみました。 インターネット上の電子図書館「青空文庫」に収…

今日のぼく自身に贈るOscar Wildeの2つのことば

"Life is too important to be taken seriously.""We are all in the gutter, but some of us are looking at the stars."

『ノア・ノア』

前から気になっていた『ノア・ノア』(岩波文庫、前川堅市訳)を読んでいます。 画家ゴーギャンが、愛するタヒチで過ごした日々を綴る滞在記です。 著者が「野蛮」との出会いを通じて自らの「文明」を問い直す論考であり、 一つの旅行記としても大変面白い一冊…

良寛の「没絃琴」

雨も上がり、静かな晩になりました。 良寛の漢詩を思い出します。 「没絃琴」 「没絃の琴」 静夜草庵裏 静夜 草庵の裏 独奏没絃琴 独り奏す没絃の琴 調入風雲絶 調べは風雲に入りて絶え 声和流水深 声は流水に和して深し 洋々盈渓谷 洋々渓谷に盈ち 颯々度山…

またまたお酒について

今日はひさしぶりの休肝日です。 最近ちょっと深酒が続いたので、 たまには肝臓君にもお休みをあげなければ。 ストライキでもされたら困りますし。 お酒といえば、李白がちょっとしたマイブームです。 これまでちゃんと読んだことがなかったのですが、 陶然…

Octavio Pazの'Certeza'

尊敬してやまないメキシコの詩人Octavio Paz。 初めて彼の言葉に触れた頃の自分を思い出しながら、 ここ数日はとりとめもなく色々なことを考えています。 公開の場ですることではないのかもしれませんが、 ごくごく私的な覚え書きとして、 短い詩を書き写し…