『ルバイヤート』
11世紀ペルシャの詩人オマル・ハイヤームが著した四行詩集『ルバイヤート』。
前々から気になってはいたのですが、ロシアのプーチン大統領の愛書と知り、
なんとなく興味を惹かれ、今夜始めて読んでみました。
インターネット上の電子図書館「青空文庫」に収められていることが分かり、
早速ダウンロードしてみたのですが、
いやあ、ひさしぶりに詩を読むよろこびに浸ることができました。
無常観、倦怠感、シニシズム、ユーモア、夢想、酒への愛、酩酊、恍惚・・・
琴線に触れる要素が満載で、一気に読み終えてしまいました。
はまりそうです。
43
「知は酒盃《しゅはい》をほめたたえてやまず、
愛は百度もその額《ひたい》に口づける。
だのに無情の陶器師《すえし》は自らの手で焼いた
妙《たえ》なる器を再び土に投げつける。」
68
「なんでけがれがある、この酒甕《さけがめ》に?
盃にうつしてのんで、おれにもよこせ、
さあ、若人よ、この旅路のはてで
われわれが酒甕とならないうちに。」
81
「尊い命の芽を摘みとられる日、
身体の各部がちりぢりに分かれる日、
その土でもし壺を焼いたら、さっそく
酒をついでよ、息を吹きかえすに。」
83
「愛《いと》しい友よ、いつかまた相会うことがあってくれ、
酌《く》み交《か》わす酒にはおれを偲《しの》んでくれ。
おれのいた座にもし盃《さかずき》がめぐって来たら、
地に傾けてその酒をおれに注《そそ》いでくれ。」
106
「ないものにも掌《て》の中の風があり、
あるものには崩壊と不足しかない。
ないかと思えば、すべてのものがあり、
あるかと見れば、すべてのものがない。」
・ルバイヤート(青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000288/card1760.html
・ルバイヤート(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%88
・ウマル・ハイヤーム(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%A0
・愛犬と中世のペルシャ詩集がプーチン大統領に「助言」(asahi.com)
http://www.asahi.com/international/update/0203/017.html