マッシュルームとブラックプディングのリゾット


ブラックプディングとは豚の血と脂で作ったソーセージのこと。
アイルランドやイギリスの伝統的な食べ物で、
ドイツなどで食べるブルットヴルストとよく似ています。
こんな風に書くとややグロテスクな感じもしますが、
スパイスがきいていて、はまると病み付きになります。
ぼくは最初レバーのような食感が苦手だったのですが、
今では衝動的に食べたくなるほど大好きです。


さて、今回アイルランドでパブ料理の本を買ってきたのですが、
そこにこの食材を使った素晴らしいレシピが載っていました。
料理の名前はMushroom risotto with Clonakilty black pudding。
マッシュルームとブラックプディングをリゾットにしてしまおうというわけです。


お好きな方なら必ずやピンとくることでしょう。
マッシュルームとバターとお米があいまった豊かな香りに、
ブラックプディングのもっさりとした食感と
スパイシーな味わいとがマッチしないわけがありません。
ぼくの場合、レシピを見たとたん大声を上げてしまいました。
「 こ れ は 絶 対 お い し い よ な あ っ !」 と。


そんなわけで試しに作ってみたところ、予想通り、実に美味い料理でした。
厚手の鍋でエシャロットとマッシュルームをオリーブオイルとバターで炒め、
お米を加えてチキンスープでリゾットに仕立てたところに、
1cmほどの厚さに切ってカリッと焼いたブラックプディングを混ぜ合わせます。
レシピでは塩とコショウのいたってシンプルな味付けとなっていますが、
ほんの隠し味程度に一滴だけしょうゆを垂らし、
刻んだタイムやすりおろしたパルメザンチーズを加えると一層味が引き立ちます。
また、ポルチーニ茸や椎茸などを足してみても美味しくなると思います。


アイルランドではマッシュルームとブラックプディングを合わせることがありますが、
これをイタリア風のリゾットにしてみようとは、いやいや、実に恐れ入りました。



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